最近では、テレビのニュースなどでも「半導体不足」が話題に上がることがありますので、皆さんもこの状況自体は耳にしたことがあるかもしれませんね。
しかし、一般の方が「半導体不足」と聞いたとしても、そもそも半導体というものがどれほど重要なもので、何に使われているのか分からないため、「半導体不足が深刻!」という情報にピンとこないかもしれません。半導体を簡単に表現すると、人間の脳のような役割を持った部品で、さまざまな家電製品やスマホ・パソコンなどの頭脳として幅広く利用されているのです。「人間の脳の役割を持つ」という部品ですので、どのような家電製品でも、半導体が無いと「作る事ができない!」と言えるほど、重要な存在なのです。
どうでしょうか、これで今回の「半導体不足」が、皆さんの日常生活にとってどれほど深刻な影響を与えてしまいそうか分かってきたのではないでしょうか?はっきり言っておきますが、現代人の日常生活では、そこら中に半導体が使われており、分かりやすく例を上げると、以下のような家電製品に大きな影響が生じてしまう…と言われているのです。
上記のように、人間の日常生活に非常に密接な関係のある家電については、ほぼすべての製品に半導体が使われているため、半導体が手に入らない現在は、製造が停止してしまい、既に一部製品に関してはメーカーから販売店に向けて受注停止の通知が行われているような状況になっているのです。
このような状況から、家で使用している家電の調子が悪くなり、「そろそろ買い換えようかな!」と思ったとしても、欲しい製品の在庫が無く、仕方なく残っているものから選ばなければならない…なんて状況がやってきそうだと言われているのです。ちなみに、「走る半導体」などと呼ばれる自動車に関しては、いま車を買っても、納車は数カ月以上待たされる…なんて状況になっているそうですよ。自動車は、エンジンやブレーキ、ドア、ETC、車載カメラなど、さまざまな部分に半導体が使用されており、既に非常に大きな影響が生じていると言われています。
エコキュートや太陽光発電設備に関しても、受注停止になっている機種も多くなってきていますので、そろそろ入れ替えを…と考えている方がいれば、急いで購入に踏み切るのがオススメです。現在であれば、まだまだ在庫が残っている販売店も多いですし、自宅に最適なエコキュートを選択することも可能な状況です。これが、「壊れてからでいいや!」などとしばらく待っていると、狙っていた製品がなくなっていた…、通常よりも高い価格になっていた…なんてことも考えられます。
こういったパソコンやゲーム機需要の高まりというのは、当然、半導体の需要も高くなっていくという意味であり、半導体業界としては、この高需要に応えるべく供給におおあらわだったのですが、ここに米中の冷戦関係の問題が生じてしまったのです。
どういうことかというと、アメリカが中国の半導体製造会社に禁輸措置を行ったというものです。中国の半導体製造会社はもともと高度な半導体を製造していたわけではないことから、当時はそこまで大きな影響はないと考えられていたのですが、アメリカが禁輸措置をとったことで、半導体の製造を中国の半導体製造会社に依頼していた企業が、他の製造会社に製造を切り替えなければならなくなったわけです。
今回は、テレビのニュースなどでも取り上げられるようになってきた「半導体不足」について、なぜ半導体不足が起こっているのかや、皆さんにどういった影響が生じ始めているのかをご紹介してきました。
半導体に関しては、個人の方が購入するような物ではありませんし、「これが不足したからと言って何の問題があるんだ?」と疑問に思っていた…という方も多いことでしょう。しかし、半導体というものは、家電や自動車、スマホなどの最重要部品だと言えるもので、これが不足してしまうと、本体である家電の製造も進まなくなってしまうのです。