第二話 捕獲のお話 仮名 三浦 和子 様
皆さんこんにちは!株式会社エム・ハウジングでございます!当社は、不動産売買取引、賃貸仲介、賃貸管理、不動産に関わる業務全般を対象とした会社でございます。
今回のお話はどこのお家にも起こりうるお話をさせて頂きます。
これは私が某有名不動産賃貸会社に勤めていた頃、夏も終わりに近づき、夕方になると涼しく、秋の始まりを感じる季節に起こったお話です。
そう、丁度このくらいの季節でした。。
当時、建物管理をしていた最寄り駅徒歩6分の築浅単身用マンションの住人様から頂いた1本のお電話がすべての始まりでした。。
悪魔の電話~The Devil's call~
プルルルルルゥゥウ・・・プルルルルルゥゥウ・・・
(私)「お電話ありがとうございます!!〇〇不動産でございます!」
(若い女性の声)「あのぉ~。。すいません。Mマンション102号の三浦です。マンションのことでご相談したいのですが、ここに電話してよかったですか?」
(私)「はい!大丈夫ですよ!何かお困りごとですか?」
住人の方から店舗にお電話いただく際の大半は、設備関係の故障・不具合がほとんどで、当初はそのご相談かと思っていました。実際に台所の水漏れやトイレの水漏れなどの不具合は日常茶飯事の出来事でした。
(三浦)「ここ最近なんですが、マンションの外に不審者がいて、私の部屋が盗撮されているかもしれないんです。私怖くて。。」
(私)「えぇ!そうなんですか!盗撮。。。怖いですね。。何か不審者に付け回されるようなお心当たりはおありなんですか?」
(私の心の声)「さすがに女性一人やとこわいよなぁ。。((((;゚Д゚))))ガクガクブルブル」
(三浦)「ないです。。。最近、同じ時間に来て私の部屋のベランダの近くまで来られて、本当に怖いです。」
(私の心の声)「やべー!それストーカーじゃない?(;一_一)」
(私)「わかりました。とりあえず身の危険を感じるようなことがあれば、すぐに警察に連絡してくださいね!(`・ω・´)」
(私)「僕は大家さんに報告して、対策を考えてみます!」
(三浦)「わかりました。。」
電話を切り、すぐに社内に共有し、大家さんにもご相談いたしました。
(私の心の声)大家さんに相談してみよう。マンションの安全にかかわる問題になるかもしれない。。。
防犯カメラ(偽)~Security Cameras (Fake)~
プルルルルルゥゥウ・・・プルルルルルゥゥウ・・・
(大家)「はい、大家です」
(私) 「お世話になります!大家さん!大変です!大家さんのマンションの住人さんから連絡があり、何やらストーカー被害を受けているかもしれないと相談がありました!!」
(大家)「えぇ!!誰や?」
(私)「102号室の三浦さんです!!ここ数日、同じ時間に部屋の外に携帯をこちらに向けて、撮影しているみたいです!!身に覚えのない男性らしいです。」
(大家)「それは、それは。。三浦さんは女の子やし怖いやろうなぁ。。」
(私)「とりあえず、三浦さんには警察に相談してもらって、オーナーも場合によっては防犯用のカメラ等、検討してもらう必要があるかもしれません。。」
(大家)「そうかぁ。。分かった!また何か動きがあれば教えて」
(私)「はい!かしこまりました!」
(私の心の声)「入居さんが安心して住めるように、何とか解決せねば!(>_<)」
私はすぐに大家さんにダミーカメラ(本物のカメラは高額で、ご用意できませんでした。。。お許しを”(-“”-)”)を用意いただき、マンションのエントランス、駐輪場、ゴミ置き場にセットし、防犯強化中というプレートをマンションに設置いたしました。
それから数日が経ち、、特に三浦さんからも連絡はなく事態は終結した。ように見えました。。しかし!!
悪魔の電話、再び~Devil's call, again~
プルルルルルゥゥウ・・・プルルルルルゥゥウ・・・
(私)「お電話ありがとうございます!!〇〇不動産でございます!」
(三浦)「あのぉ~。。すいません。Mマンション102号の三浦です。」
(私)「あぁ!ありがとうございます。その後いかがですか?なくなりましたか」
(三浦)「それが。。。。増えてるんです。。」
(私)「へ?」
(三浦)「私の部屋を盗撮する人、増えてるんです。。。(;_;)」
(私の心の声)「噓でしょ!!このケースってさぁ、なくなりました!有難うございます!!じゃないの!? 増えてんの?カメラつけて増殖しちゃったの?( ゚Д゚)
(私)「増えるってどういうことですか?」
(三浦)「私もわからないです。。( ;∀;)」
(私の心の声)え、なに、三浦さんってアイドル活動的なことしたはるんかな。。そんな増えるておかしない!?
(私)「失礼ですけど、ホントに身に覚えもないんですよね。過去にこの何ですか、、アイドル活動的なことしていたことがあるとか。。」
(三浦さん)「ないです。私もわからないです。お母さんにこのこと相談したら、それは危ないしマンション引っ越した方がいいって。。結構、このマンションは駅からも近くて気にいってるんですけど、さすがにこんなことが続くなら考えます。。((;O;))」
(私の心の声)せやんなぁ、普通怖いし引っ越すよな。。((((;゚Д゚))))ガクガクブルブル
(私)「わかりました、仮に三浦さんがお引越しされても、次にそこにお住まいされる方が同じ目に合わないとは言い切れないので、僕がそのストーカーと話してきます!!(`・ω・´)」
(三浦)「あぶないですよぉ。。何されるかわからないですよ」
(私)「大丈夫です。こちとら警察連れていきます!!もし次、その人が来たら、すぐに電話ください!!」
(三浦)「わかりました!無理はしないでくださいね」
(私) 「もし、次にその人たちが家の前にやってきたら、電話ください!現地に警察と向かいます!!」
(三浦)「わかりました!!」
こうして、私とストーカーの対決が決まりました。。。
それから数日後。。
悪魔との闘い~Fight against the Devil~
プルルルルルゥゥウ・・・プルルルルルゥゥウ・・・
(私)「お電話ありがとうございます!!〇〇不動産でございます!」
(三浦)「Mマンション102号の三浦です!来ました!!早く来て下さい!」
(私)「わ、わかりました!すぐに行きます!!(/・ω・)/」
それから私はすぐに管轄の警察署に連絡し、現場に向かってもらうようにお願いしました。
私も、急いで現場に向かいます。
三浦さんのお部屋は道路沿いですが、普段人通りは決して多くない道です。
私は、ルパン3世の銭形警部のような気持ちで、車で現地に乗り込みました!当然車内のBGMは「Eye of the Tiger ♪」(映画ロッキーの有名なやつです。)でテンション爆上げ↑↑して臨戦態勢です。
(私の心の声) よっしゃーいくぞー(-_-)/~~~ピシー!ピシー!
車で10分少々走り、ついに現場につきました!!そしてマンション102号の前を見ると!男性が確かにいます!
1、2、3、・・・6人!?え!6人!?
(私の心の声)いや、多いて!!(;一_一) 6人はきついて!!武器いるて。(・´з`・)
ん?待てよ!?けどよう見たら、ガリガリ、メガネ、中学生、、いけるな!大丈夫や!
不審者は一様に携帯電話を眺め、一心不乱に三浦さんのベランダに携帯カメラを向けています。。異様な光景でした。。
その状況を目の当たりにし、私の正義感が、警察の到着を待つという選択肢をなくしました。すぐに何とかしなくては!!
(私の心の声)ええぃ、もうどうにでもなれーーー( ゚Д゚)
(私)「こらー!あんたら何してんねん!!」
(私の心の声)突撃――――――((・´з`・)
(男性集団)「うわーーーー!なんですか!!」
(私)「何ですかはこっちのセリフです!!もう警察も呼んであります!!」
男性A「け、警察。。どういうことですか?僕らはただ。。」
(私)「ただ、何ですか?住人さんから苦情が来てるんです。盗撮してたでしょ」
男性B「え!盗撮!?何のことですか?そんなことしてないです!!」
(私)「いやいや、無駄無駄。さすがに。見てみや、全員携帯持って、カメラ向けてますやん。」
(男性A)「いや、だって携帯ないと。。捕まえられないですから。。」
その時はこの男性が言っている意味が全く分からなかった。。
モンスターゲットだぜ!!~Get Pokemon!~
(私の心の声)なんやこいつ。何を捕まえるとか訳の分からん言い訳して。。
(私)「捕まえるとか、意味わかんないです。なんの話してるんですか!?」
(男性A)「いやほら。ポ〇モン。。」
(私の心の声)「・・・・え。( ゚Д゚)」
(私)「ポケ〇ン。。」
(男性A)「はい。ポ〇モンGOっていう携帯アプリのゲームで、この場所に毎週火曜日に15時~16時の限定でカビ〇ンが出現するんです。結構、出にくいモンスターで、レアなんで友達も呼んで捕まえに来たんです。。」
(男性B)「あ、ほら、見てください、カビゴ〇出てきた!」
携帯のカメラを画面越しにを覗くと、そこには三浦さんのベランダのフェンスでくつろいでらっしゃる〇ビゴン様が。。
(私の心の声) いや、カビゴンっっ!!おるやん!!((+_+)) てか、何ならカワイイやん。
そうです。彼らは三浦さんを盗撮しに来たわけでなく、ただただカビ〇ンをゲット、ポ〇モンGetだぜ!!しに来ただけだったんです。。
三浦さんには、事情を説明しご納得いただけました。
大家さんにも併せて報告です。。
闘いの終わり~At the end of the battle~
プルルルルルゥゥウ・・・プルルルルルゥゥウ・・・
(大家)「はい、大家です」
(私) 「大家さん、例の盗撮事件犯人わかりました!カ〇ゴンでした」
(大家)「は?何言うてんのや?カ〇ゴン??何や?外人か?」
外人!! コンニチワ!ワタシ、ニホンダイスキ!!なんつって !
(私)「違います!怪物です!!」
(大家)「怪物!!わし怪物いうたら江川しかしらんぞ」
卓!! 笑笑 そうそうストレートがすごくて、ビューンって球が伸びるんよねー!わかってても当たらねーっておい!
(私)「違います。テレビゲームのキャラクターです。」
大家さんはお爺さんなので、そもそも説明が大変です。どこから説明するのか、延々ポ〇モンの説明を5分ほど行い、ようやく少しご理解頂きました。
とはいえ、やはりマンションに部外者がウロウロするのはさすがに良くはないので、後日、アプリを運営している会社に連絡し、カビゴンは出現しないようにしてもらいました。
めでたしめでたし
最後に
不動産に長く携わっていると本当にいろいろな方と出会い、色々な体験をすることが出来ます。私自身も楽しみながら仕事しているので、この仕事に就いてよかった☆と思います。
まだまだ、こんなお話もたくさんございます!是非、お家探しの際は当社にご相談くださいませ!
では、また次回♪
㈱エム・ハウジング
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